2013年10月5日土曜日

10 戦いの火蓋は切って落とされた

3月中旬からショッピングサイトの制作を始め、後は決済方法の確定と最終的な商品販売価格の決定でほぼ開店することが可能なところまでこぎつけたのが5月ゴールデンウィーク明けです。

5月ってゴールデンウィーク分営業日数が少なくなるので、対会社相手の商売をしている相手方の会社にとっては売上がちょっと落ちるのです。
その上2011年3月11日の東日本大震災の影響で3月から仕入れが不安定になった商品もあり、3・4月の売上もかなり減っていたんですね。
大阪にいても影響は出る訳です。

そういう状況下ゴールデンウィーク明けに社長が打ち合わせと称して全員を集めました。
「震災の影響で売上が激減している。もう次の給料をいつ払えるかは分からない。それよりも来月あたりがXデーになるかもしれない。そのつもりで。」と言ってすぐ立ち去りそのまま事務所から出て行きました。
こちらの話を一切受け付けない意思表示のため逃げたらしいです。

はぁ?
現在で2ヶ月分給料もらってないのに、次いつ払えるか分からない?
それにXデーって何やねん。意味分からへん。
と、システムさん、営業:Hさん、私で「目で」会話してましたね。
一応経理:Yさんがいましたので。

さて、こんなこと言われて仕事に実が入るはずもなく、営業:Hさんは外回りと称して会社にいる時間を少なくするように、でもウラでの連絡は取りつつという状態。
社長と経理:Yさんはシステムさんを取り込んで何とかもっと出資してもらえないかという話をしているし(要するに借金ね)、私は半孤立状態で作業してました。

しかしこの時期私が使用していたPCに異変が。
何かブルーバックが出たりしだしたので、一気に必要データをデータサーバーに整理してバックアップし、リカバリまでやったんです。
なのでこの半孤立状態は結構ありがたかったんですよ。
ほとんど気付かれずに色々作業出来ましたから。
そしてこれが丁度良かったんですね。
だって社長はもう何を言い出すか分からない状態なので、身辺整理もしたかったんですよ。
主にPCに個人情報などが残っていないか、今まで制作したデータの整理、ラベル付け、個人的に入れた便利なツールやソフトの削除。
多分、人件費削減のため私を追い出したいと思っているだろうと予想してましたので。
もしこのまま働くとしてもデータ整理は必要ですし、今後の効率化UPにも繋がりますからね。

そして忘れもしない2011年5月16日。
営業:Hさんが外出していない時を見計らって、社長と経理:Yさんは「打ち合わせをする」と私を打ち合わせスペースへ呼び出しました。
座るなり、「いずれかに決めて返事するように」と言いながら渡された書類には『雇用契約変更願い』と題されており、その冒頭には、下記のように記載されていました。

『経営不振の為、現在性写真として雇用関係を締結しておりますが、これを一旦解消し、パートでの勤務をお願いいたします。』
内容は週3回の勤務か隔週で週3回と2回の勤務かを選べと。
時給で計算すると月10万ちょっと。
健康保険と年金は個人で入り直せと書いてある。
しかも5月16日に渡して実施日が5月21日からと書いてあるし。

つまり一旦解雇して、パートで都合よく安く雇いたいということだ。
しかも「仕事は今の量こなしてもらいたい」だと。
週に2日以上削ってどうやって今の量をこなすねん。

ふざけんな!とはその場では言いませんでしたが、「滞っている給料さえいつ支払われるか分からないのに新たに契約なんてできるわけがない。何をするにも給料を支払ってもらってからでないと受け付けられない」と返事して終わらせた。

ダメだ。
ここにいるにしても最長で5月末までか、と見切りをつけその頃に納品すべき重要な仕事を先にやっておくことにした。

夜は、この書類に対する正式な抗議文を作成。
明日の終業間際にでも送って次の日に労働基準監督署に相談しに行こうと思った。

翌5月17日、朝から色々準備を。

会社のメールは業務指示として各個人持ちの携帯へ転送させられているため(外出中に急ぎの仕事が入った場合対処できるの)、後々色んな証拠として使えるからOK。
勝手に持ち出す必要もないので後から何言われても大丈夫。
だいたい個人の携帯を仕事で使わせているのに、一切経費としてこちらに支払ってくれてないんだからこれも理不尽だと思う。

PC内のデータは先日リカバリし際にスッキリ整理してあるし個人的なものもその時に全部削除してあるから、いつ中を見られても大丈夫。
これは助かったなぁ。
とはいっても、システムさん以外私のPC内覗いて色々探り出そうにも知識一切ないからねー。

後は今クライアントに依頼されている案件をどこまで進められるか、ということで打ち合わせも2件行って詰めて、ほとんど仕上げ前までやった。

で、終業間際に抗議文的メールを発射。
すぐに社長のところへ行って「メールをお送りしたので必ず読んでおいてください」と。
社長はすぐ読み始めて案の定すごい形相になり、そのまま終始無言。
定時をとっくに過ぎても何も言ってこないので、どうしようかと思っているとメールが来た。

そこにはひとこと。
「じっくり内容を吟味し、しかるべき人に相談して返事を致します。」
何のこっちゃ?

抗議文メールに書いたのは
「これは事実上の解雇通知分なので、まずは遅配している給料を支払うべき。パートとしての再雇用はそれが済んでからしか応じられない。
しかも突然の会社都合解雇なのだから、解雇予告手当も支払うべき。
そもそも給料遅配は法律違反であることは認識しているのか!
抗議行動として遅配している給料が支払われるまで会社を休ませてもらう。」
という内容でした。

このメールものちのち重要な証拠として使われることになります。
しっかり書いといて良かったと思いましたね。

自分たちが法律違反していることを正当化するために誰かに相談するっていうのか?とオドロキましたよ。

「とりあえず明日は休みます」とひとこと言って会社を出ました。

そしてこのメールと抗議行動は戦いのはじまりとなったのでありました。

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