2013年10月6日日曜日

23 弁護士さんにお願いする

審判が降りて、反訴するには2週間位内に相手方が異議申立ての手続きをしなければなりません。
逆に2週間経つと審判が法的効力を持ち、相手方に支払い命令として効力を発するのです。

そして案の定相手方は2週間経っても手続きしませんでした。

システムさんにも連絡しました。
「まぁ、こちらが負けるのは当たり前だろうね」と。 何でこの人に相談しないんだろう。

そう、労働審判って最初から出席して色々交渉すれば支払金額が下がる可能性が高かったはずなんです。
ちょっと調べればネットにいくらでも情報はあったのに。

と、相手方に同情しているヒマはありません。
多分労働審判自体をナメきっている様子でしたので、ほおっておいて大丈夫とでも思っていたかもしれません。
支払うという行為はしないはずですから、差し押さえの方法を考えることになったんです。

まずは会社の口座です。
これはホームページに載っているので分かります。
一般的に『差し押さえ=銀行口座をおさえる』というイメージです。
相手方にもそれくらいの想像力しかないでしょう。
差し押さえられないためにはどうすれば良いかと考えるはずです。

ここで私の感が当たりました。
「もしかして、差し押さえを恐れて違う銀行に新たに口座を開設してないか?」と。

ビンゴでした。
前からこの銀行にも口座が欲しいと言っていたところに開設をして、各所に連絡してました。
正しい銀行名と支店がわかったのは実はクライアントさんの1人が教えてくれたんです。
すごいだろー。
こんなところから情報が漏れるんだぜ。

しかし裁判所に正式に差し押さえの申請をするには素人には高い壁があり、今度こそ専門家に頼らなければならなくなりました。
仮差押までは個人でもやる方はいるんですが、差し押さえは難しいらしいです。
一応確定証明書とか色々自分で申請して取ったところまでやったんですけどね。

そこでセンター:Yさんは日頃お世話になっている弁護士さんを数人あたってくれ、そのうちのお一人にお願いすることになりました。
労働審判の枠を超えてもまだ手伝ってくださることに感謝。

労働問題に詳しい弁護士さんで宣伝などせずとも仕事が多いという飛び込みでお願いしてもなかなか引き受けてもらえないくらいの方なんだそうです。
予定合わせて打ち合せできたのは12月21日、世間はクリスマスムードで盛り上がってる最中でしたよ。

センター:Yさんから紹介されたのは弁護士:Sさんです。
お歳は60歳前後、穏やかな表情と声の素敵な物腰の柔らかな方で、説明の一つ一つが分かりやすくすぐに信頼出来る方だと思いました。
横にもう一人お若い弁護士さんがいらっしゃり、この弁護士:Nさんも一緒に動いてくださるそうです。
弁護士:Nさんは一見とても大人しそうな方ですが、メモの取り方などを見ているとかなりテキパキと仕事をこなしそうな印象です。

センター:Yさんが先に資料を一式渡してくれていて事情を把握されており最初に「よく頑張りましたね。ここまでやったんですから後はまかせてください」とやさしく言ってくださいました。
嬉しくて泣きそうになりましたよ。

さて作戦です。
銀行口座を差し押さえるやり方は、その瞬間(差し押さえ日時を指定しなければならない)に口座にお金がないと意味が無い。
なので今回は何と取引先の売上を差し押さえる方法をとるんだそうです。
そんな方法があるんですか!?

こちらでどこの会社の売上金をいくら(もちろん判決の金額まで)差し押さえるかを記述した『債権差押申立書』を裁判所へ提出し、裁判所から取引先会社に書類が送られるんだそうな。

そこで売上の大きかった取引先をピックアップしてくださいと言われました。
をー!ここに来て営業関係の仕事を手伝っていたのが活きてきました。
何でもやっとくべきよね。
だって取引先会社名もその頃の大体の売上金額も覚えてますもん。
あれから随分たってるからちょっとは変わってるだろうけど、多分思っているところでいけるはず!とリストを作りました。

あとはどの会社の売上からいくらこちらの権利として主張するかです。
1社に絞るとそことの取引がなくなっていた場合に1円も取れないので、4社に分けて申請することになりました。

この間にとんでもない情報が。
相手方会社が家賃の滞納をして本年度中に支払いが無い場合は
執行官が裁判所への『明渡し命令』(退去の強制執行)の手続きをすることになるぞ、と。
ひえー、急がないと1円も取れないかも!

これも弁護士さんにご報告。
するとまだ裁判やったわけじゃないから多分警告ですね、と。
でも今後裁判になったら執行されるだろうからこちらも早めに動きましょうと。

そして年明けの2012年1月12日、債権差押申立書が裁判所に提出されたのでありました。
頼りになる、仕事早いわー。

0 コメント:

コメントを投稿